2013年12月9日に放送されたTBSラジオ「赤江珠緒 たまむすび」にてゲストの水道橋博士と小田嶋隆さんが徳洲会5000万円事件で話題になっている東京都知事の猪瀬直樹氏とのエピソードを話していました。具体的なエピソードで猪瀬直樹という人物の人となりが浮き彫りになってきます。 | ![]() |
■会話をしている人物
水道橋博士 (お笑いコンビ「浅草キッド」)
小田嶋隆 (コラムニスト)
カンニング竹山 (お笑い芸人)
赤江珠緒 (フリーアナウンサー)
水道橋博士 どうですか?あのぉ、猪瀬さんの今後は
竹山 現状というか
小田嶋 猪瀬さん、どうなんでしょう。私、何人かの人に猪瀬さんの評判ってのは聞くんですけど、色んな有名な人って色んな人が色んな方向で話すじゃないですか
赤江 うん
小田嶋 猪瀬さんほど誰も良く言わない人って俺あまり知らないんですよね(笑)。
赤江 あぁー
竹山 へぇー
小田嶋 なんか、誰かかばうもんじゃないですか。「ああ見えてあの人ああなんですよ」って。あの人について一番いい話、聞いた良い話ってのはさっきのジャストミートのジョーク。
竹山 おう
水道橋博士 あれ良い話ですね。
小田嶋 良い話ですよね。
赤江 この、このバナナのこのやり取りだけ?(笑)
竹山 返しは粋ですよ
小田嶋 ねぇ。なかなか借用書の返しは見事な反射神経じゃないですか
竹山 うん。そうですねぇ。
水道橋博士 出版界を含めて、と、働いている人を含めて猪瀬さんほど人望のない人は居ないんです。
赤江 フフフ(笑)
竹山 昔から、都の仕事をする前からそういう事を言っている人はいましたよね
小田嶋 だからきっとね、あの、威張る感じってんですか?あれが嫌われちゃうんじゃないかと思いますね。本当は悪い人じゃないかもしれないけど嫌な奴になるでしょ
赤江 ふーん
水道橋博士 でも最も人望のなかった人が世界を含めて、憲政史上440万票、ギネスに載るほどの票数を集めたっていう事実が凄いですよね。
小田嶋 そうですねぇ。政治の不思議ですよ。
水道橋博士 人望とはなんだろう?と。
赤江 アハハハ(笑)
竹山 でも、都の仕事的にはだって、ちゃんとやられているわけでしょ?
小田嶋 私もね、20数年前かな、まだ駆け出しのライターだった頃に『翻訳の世界』って雑誌ですんごく原稿を伸ばしてたんですよ。
水道橋博士 はい
小田嶋 で、落ちるか落ちないかっていう頃に編集者さんがうちに原稿を取りに来て、やっとのことで書き上げて渡したら『ひとつ伝言があるんです』って言われて。あのぉ、実は昨日猪瀬直樹さんの原稿を受け取って、俺が最後だろう?って出したらしいんですよ。そしたら『いやもう一人いるんです』って。「誰だそいつは!名前を言え!」と言って。やっぱり猪瀬さん的には俺がトリだろうって感じがあったらしんですよ。
赤江 はぁ
竹山 原稿出すのを遅れてんのを?(笑)
小田嶋 競うところがあったらしいんですよ。で、「なに?小田嶋?そんな奴は俺は知らないぞ!」と。フフフ(笑)
赤江 フハハハ(笑)
竹山 フフ(笑)
小田嶋 「じゃあ、その小田嶋という奴に言っておけ」と。「俺が原稿を伸ばすようになったのは大宅壮一ノンフィクション賞を獲った後からだ」と。「それまでは全部締切通りに出していた」と。「名前も知らないそんな奴が何を1週間も伸ばしているんだ!」って、「説教しとけ!」って
赤江 ほぉー!それはチョット厳しいですねぇー。
水道橋博士 高橋源一郎さん(小説家)と4日前にライブやったんですけど、明治学院大学で。
竹山 はい
水道橋博士 その時の打ち上げでも、よ、要は町山智浩さん(映画評論家・脚本家)は「猪瀬さんの文章は一文字も読む必要はない。あんなに偉そうなことを言っている人は、姿形があれだけ偉そうな人が書くものを読む必要はない」って話をしていたんだけど、
赤江 うん
水道橋博士 いかんせん、町山さんがそう書いたの2004年かな。書いている時点で僕は猪瀬さんのほぼ読んでいるんですよ。
竹山 うん
水道橋博士 だから「一文字も読む必要はない」ということは通らないじゃないですか。もう読んでいるわけだから。
竹山 はいはい
水道橋博士 それでその話を高橋源一郎さんにしていたら『いやぁでも1985年くらいでデビュー・・』高橋源一郎さんがデビューしてた時に、あのぉ、いきなり猪瀬さんと会って「おう、お前が高橋源一郎か。良いの書くらしいじゃねぇか」って。『初めて会った時からあんなに偉そうな奴はいなかった』って
一同 アハハハ!(笑)
竹山 結構そういうエピソード持っていらっしゃるんですねぇ(笑)
水道橋博士 いやでもそれは別に、「人格と政治はまた別だ」って話ですよ。で、僕がアサヒジャーナルって番組で葬式を取材するときに猪瀬さんの極めて若い頃の作品の『死を見つめる仕事
竹山 はい
水道橋博士 それはお葬式にまつわる仕事を、えぇ、の人たちを取材したすごく良い本なんですよ。
赤江 うんうん
水道橋博士 で、それを読み返して、僕は毎日ブログを書いているから、あの、「この頃の猪瀬直樹は良かった」って書いてたんですよ
赤江 はい
水道橋博士 そしたら数日して、えぇ、ダイレクトメッセージで、Twitterのダイレクトメッセージで『いい加減なことを書くな!』って一言だけ。
竹山 へぇー!
小田嶋 あ、ご本人から?
水道橋博士 本人から。
赤江 え?ご本人から?
水道橋博士 そうそうそう。それで、俺は何の話か分からなかったんですよ。
竹山 うん、わからないですよね。
水道橋博士 なぜ俺がこんな風に言われているんだろう?と。その後、色んなものを引用しながら問いかけたんですけど返事がなかった。
竹山 うん!
水道橋博士 で、その後収録があって、田原総一朗さんと猪瀬さんと僕の3人で一緒になった時に、で、「どうもこんにちは」ってあって、『おう、今日よろしくな』みたいな感じだったんですよ。
赤江 うん
水道橋博士 「一言だけ聞いていいですか?あのDMにあった、いい加減なこと書くな!って怒鳴られている感じ。僕かなり返信したんですけどなしのつぶてで。あれ何なんですか?」そこからすごい激高されて、『作家ってのはな、成長していくもんなんだよ!!』
赤江 え??
水道橋博士 それは、『死を見つめる仕事
赤江 あぁー
竹山 そういうことか
小田嶋 昔のものを褒めると今が劣化しているように感じられるってことなんじゃないですか?
赤江 はぁー
水道橋博士 そうそうそう。だけど、それでスタッフを含めて・・・というか激高した2人が居るわけですから、そのまま収録を始めるわけにはいかないってことで、あのぉ、「ちょっと待ってください、待ってください」ってなったんだけど、「いや大丈夫です」ってその後やったんだけど、でもその時点では最新作を全部読んでいるんですよ。読んで行っているので。
赤江 うん
水道橋博士 で、まぁ学生運動の話をするんだけど、まぁ信州大学で
小田嶋 全共闘やってらっしゃったんですよね。
水道橋博士 全共闘をやっていたんで、その頃の話なんだけれども。で、それを話した後に『おう、お前ちゃんと読んでくれたんだな』ってポンと肩を叩いて帰られたっていう・・。
竹山 へぇー!
水道橋博士 これもいい話・・
小田嶋 いい話ですね。
赤江 仕事に誇りを持っている感じで。
小田嶋 なんかね、怒りっぽいけど良い奴みたいな、ちゃんと落とし方をしているからぁ。
赤江 なるほどなるほどね。ちょっと次行きましょうか・・。
と話していた。
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