鴻上 22で劇団持ちましたからぁ、最初に思ったのは『人は、結局自分の一番説得されやすい方法で人を説得するんだな』ってのが分かったんですよ。
赤江 ん? と言いますと?
瀧 あ、説得されやすい方法で説得している
鴻上 つまり俳優が10人いてね、その。例えば最初にAっていう俳優が他人に対してどう説得しているか見ると、そのAっていう俳優は物凄い論理的に説得しているわけ、人に対して。
赤江 うん
鴻上 という奴に対しては論理的に説得すると、そいつを説得しやすいんですよ。
瀧 うーん、なるほど。
赤江 あぁー!
鴻上 ところがBっていう俳優はもう論理を超えてぇ、熱とか気持ちとか想いとかを語る奴はぁ・・に対してはぁ、熱とか気持ちとか想いでアプローチすれば説得されやすいんだな。そいつにいくら理屈を言ってもダメなんだなっていう。
瀧 うん
鴻上 だから22で劇団を作って23くらいの時に『そうか、人は説得する方法で説得されやすいんだ。』っていうことに気付いたんですね。
赤江 はぁー。
鴻上 で結構それはね、楽になったんですね。『なんだそういうことかぁ』と思って。
瀧 うん
鴻上 じゃあアイツは・・・そいつを説得するためにはそいつがどう人にアプローチしているかをしばらく見ていてて、『あ、なるほど。こいつはとにかく情で攻める奴なんだな。じゃあ情で行きましょう。』とか。
赤江 うんうん
鴻上 『あ、こいつはとにかくボディタッチ、スキンシップが大事なんだな。よし行きましょう!』みたいな。っていう風になったのが最初大きいですね。
瀧 うーーん。なるほど。
赤江 相手を知ってから。
鴻上 そうですね。
瀧 初めに観察ありきってことですよね。
赤江 うんうん
鴻上 まぁそうですね。
瀧 ですよね。
赤江 うん。
■ さらに、初対面の人とのコミュニケーションについて話していた。赤江 あの、劇作家でいらっしゃいますから、色んな俳優さんとかとねお仕事・・毎回新しい方と、こう、仕事をしなきゃいけないということもあると思うんですけど、
鴻上 大変ですね。えぇ。
赤江 そういう時は『特にこれは気を付けている』っていうことはあるんですか?
鴻上 最初とにかく目を見ることは大事ですねぇ。それから後は、まぁコレに書いてますけど、まぁ相手のことを・・英語ではペーシングって言いますけど、相手が快活にきたらこっちも快活に返すし、相手が落ち込んできたらこっちも落ち込んで返すっていうようなことで、とにかく相手の鎧を取っていくというか、感情をほぐしていくっていうのがスゴイ大事なことですね。
赤江 はぁー。そこちょっと調和していくみたいな、空気もねお互い出してね。
鴻上 そうですね。
瀧 調和を・・。BPMを合わせていくっていうことでしょうね、相手に合わせてこうってね。
赤江 あぁ波長を。
鴻上 BPM
赤江 BPM
瀧 テンポを合わせていく感じでね、相手のやつにっていう。ふふふ(笑)
鴻上 なんすか、BPM。
瀧 Beat Per Minuteって、あの・・テンポってことです。
鴻上 あぁー!はいはい。BPMってBeat Per Minuteのことなんだ!さすがミュージシャン。
瀧 ハハハハ(笑)。たまにチラつかせとかないと(笑)
鴻上 忘れられちゃうからね(笑)
赤江 そうですね(笑)
瀧 ハハハハ(笑)
と話していた。
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