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鈴木敏夫が語る『月間売上6枚から大ヒット!崖の上のポニョで実践した広告戦略』

19:37

2009年6月9日に放送されたTOKYO FM「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」に、クリエイティブディレクターの箭内道彦さんがゲストで登場。タワーレコードや資生堂や東京メトロなどヒット広告を手掛けてきた箭内さんと長年スタジオジブリの広告を仕切ってきた鈴木さんが広告について話していました。そして、鈴木さんが話していたのが崖の上のポニョの事例。50万枚の大ヒットを記録した主題歌も発売当初は全く売れず、月間売上6枚だったとのこと。果たして、どのような広告戦略をとって大ヒットに導いたのか?一般的に面白い話かどうか分かりませんが、仕事柄こういう話は大好きです。鈴木敏夫




■会話をしている人物

鈴木敏夫 (映画プロデューサー / 株式会社スタジオジブリ代表取締役)
箭内道彦 (やないみちひこ / クリエイティブディレクター)


 
鈴木 僕ねぇ、ポニョってのをやる時にね・・・自分でねぇ、未だに悩んでいることがあるんですよ。

箭内 未だにです!?

鈴木 うん、それが何かっていうとね、あのぉー、『ポーニョポニョ♪』っていうあの歌が、もう、映画を公開する1年も前に出来たんですよ。

箭内 はい

鈴木 それでまず1番始めにやったのが、まず、レコードを作って、早目にね発売しちゃおっかなと

箭内 早目どころか相当早いですよねアレ。アレは凄い面白いなと思って見てました。

鈴木 早くやったんですよ。ところが、やってみたらね、まぁ12月は多少色んな人が取り上げてくれたから、まぁ、少しだけ売れたんですけどね。売れてぇ、やってったら、まぁ正確な数は忘れちゃったですけどねぇ。でも売れたっつっても2千枚か何かだと思うんですよ。

箭内 うん

鈴木 で、1月もほとんど売れなくて2月に至っては何と、1か月で6枚しか売れなくって(笑)

箭内 本当ですか?

鈴木 そう(笑)。それで、3月4月5月と来てね、6月の末の段階でねぇ実は売れてた枚数って3千枚なんですよ。

箭内 えぇー

鈴木 で、僕はぁ、どうやったら売れるかなって考えてて、要するに『これはメディアのね、力を借りよう!』と。でそれをね、『映画の公開前、1週間に全部集中させよう』と。

箭内 うん

鈴木 それでぇ、考えたのはぁ、映画の、あ、歌のプロモーションでね、まぁーーー、いわゆるプロモーションビデオみたいなのを作ってワーッと流すけれど、といっても大した量が出るわけじゃないじゃないですか。

箭内 うん

鈴木 そしたらその、GRP(※下記で説明)をね、史上最大やってみたらどうなるかなって(笑)

箭内 うん

鈴木 っていうんで、映画のスポット(注:スポットCMとは、番組提供スポンサー以外のCMや番組と番組の間のCMのこと。)、それからアサヒ飲料さんに色々お世話になっていたんで、そのCMにも流す。それから他にも色んなスポットがあったんでね、要するに最低1万GRPからね・・

箭内 1万GRPって相当ですよね

鈴木 2万くらい目指しちゃおうかなと

箭内 うん

鈴木 で、ワーッ!といって、お陰さまでスゴイ大ヒットになるんですけどね。でも、でも結局これはね、大量宣伝だなって、思ってたんです。

箭内 はい

鈴木 要するに・・・いわゆる銃弾爆撃作戦ですよね。そうするとそれがね、自分の中でちょっと辛かったんですよ。

箭内 うん

鈴木 要するに結局は・・・確かに、あの、ある期間に集中してバーッ!と宣伝するのはやり方としてあるし、それから、誰もやってない宣伝を、量、量ってことでね、1つの歌で1万GRP誰もやってないだろうと

箭内 うん

鈴木 それをやればある程度は行くって思ってましたよ?思うと同時にね、それ以外に手はないのかなって(笑)。悩んでたんですよ。

箭内 うん

鈴木 結局僕はね、量しかわからなかったんですよ。1万GRP、これ誰もやっていないだろう。これをやればある一定の人が、えー、手に取ってくれるだろうと。それ以外の方法はあったんだろうか?とずっと悩んでいるんです。『さて、これからどうしたら良いだろう?』って(笑)

箭内 それは誰も分かんないんじゃないですか?これは俺、何か言って帰んなきゃダメな・・

スタッフ ハハハ!(笑)
鈴木 アハハハ!(笑)。いや、今日、お目にかかったら・・

箭内 ラジオの放送をちょっと超越しているようなムードを感じるんですよ、鈴木さんから(笑)。これマイク関係なく、なんか尋問されているというか。何か言わなきゃ帰さないぞ!みたいな。

鈴木 いや、僕いまだにね、誰かジブリの宣伝をちゃんと宣伝してやろうって人が登場してくるんなら、その人にお任せしたいんですよ。うん、でそれが100%の可能性だったらいつでも。

箭内 フフフ(笑)

鈴木 そんな得意だと思ってないですもん。

箭内 そんな人居るわけないじゃないですか

鈴木 箭内さんどうなんですか?フフフ(笑)

箭内 いやぁ(笑)、僕も無理ですよ。

鈴木 とにかくあのぉ、露骨に言っちゃうとね、僕ら作っている映画で、例えば興行収入60億だったら、もう大赤字なんですよ。

箭内 大変ですよね。だんだん俺、鈴木さんの大変さがチョット理解できました。


と話していた。


補足:GRPと崖の上のポニョ主題歌CMの費用対効果

GRP(Gross Rating Point)とは、出稿量と視聴率を基にしたテレビCMの定量指標のこと。延べCM視聴率ともいう。GRP単価は一般に在京キー局で10万円程度。映画「崖の上のポニョ」の公開1週間に「崖の上のポニョの主題歌」に1万GRPから2万GRPを集中投下したということは、1週間で10億超の広告費を使ったと思われる。結果としてはCD売上50万枚超、300万を超えるダウンロードを記録した。映画の宣伝も兼ねていた主題歌が、単体でも黒字を計上していると想像できる。

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