鈴木敏夫が語る【宮崎駿が教えるのが好きなのに教えるのが下手な理由】

23:06

2010年6月27日に放送されたTOKYO FM「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」で、ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんとの対談が放送されていた。そこで話されていたのがジブリの若手育成について。鈴木さん曰く、ジブリは若手育成が上手くっていなくて、それには原因があるのだとか。果たしてその原因とは?

あと余談ですが、この会話での田村淳さんの合いの手が印象的でした。鈴木さんが喋ってことに対して淳さんは「それってこういうことですよね?」と常に確認しているんですね。会話の極意として勉強になりました。
宮崎駿




■会話をしている人物

鈴木敏夫 (映画プロデューサー / 株式会社スタジオジブリ代表取締役)
田村淳 (お笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」)


 
田村 ジブリとして若手育成ってのはどうなんですか? 一杯やっぱり入ってきてますよね?

鈴木 上手くいってないですねぇ

田村 いってないですか?

鈴木 いや、僕これはねぇ、若い人に責任があるんじゃなくって、あのぉーー、ジジイ達の責任なんじゃないですかね。

田村 ってことはぁ、上層部ってことですか?

鈴木 そう。若手の育成ってねぇ、なんつったらいいなかぁ。・・・異業な会社でもそうだと思うんだけど、あの、優秀な人ってね、人に教えんの下手ですよ。

田村 あぁー、自分が出来ちゃうから

鈴木 そう。だからね、宮さん(宮崎駿)居ないから言っちゃうけど・・・ねぇ、教えんの好きですよ?

田村 はい

鈴木 でも教え方が。『こうやってやりゃ描ける!』

田村 なるほど。『それは宮崎さんだから描けるんですよ!』ってことですよね

鈴木 そうそうそうそう!で自分のこと努力家だと思ってるから

田村 フフフ(笑)。努力しているでしょうけどね(笑)

鈴木 誰だって努力すりゃ描けると思っているんです。でもあの人は、努力だけじゃなくって元々天才みたいなところがあって・・・なかなか普通の人には出来ないですよ。

田村 なるほど

鈴木 だから教え方は必ずしもねぇ、上手くないんですよ。

田村 うーん

鈴木 これがねぇ、各部署?みんなそういう何つうかな、優秀なのが居るでしょ、そうすると、そういう元ではねぇ、人って育ちにくいですよ

田村 なるほど

鈴木 あの、先生って、変な言い方だけど、あの、優秀じゃない人の方が良いですよね。

田村 うん

鈴木 それは僕ねぇ、この20年30年見てきて、勉強しました。

田村 うん。下手だからこそ、どうやったら学べるか知っているってことですよね。

鈴木 そうそう

田村 こうしたら上手くなるって

鈴木 下手な人って自分がなぜ出来なかったのか、それを人に伝えることが出来るから。

田村 うん

鈴木 だから例えばアニメーターの女性でもね、ベテランだけど上手じゃなかった人は教えるの上手いですよね。

田村 うん。そっかぁ。

鈴木 ずーっと上手い人ってねぇ、ホント下手。

田村 あぁ。躓いている部分が多ければ多いほど人に教えられるってことですよね。

鈴木 そう。それは見ててホントそう思いますね。

田村 うーん

鈴木 だから上が上手な場合ねぇ、勝手に自分でやって勉強しなきゃしょうがないでしょ?大変ですよだから。

田村 そっかぁ。


と話していた。 
 
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