2013年6月19日に放送されたTBSラジオ「荻上チキ・Session-22」にお笑い芸人のプチ鹿島が登場。「半年早い2013年流行語大賞発表!」というテーマで2013年上半期に流行った出来ごとや言葉について語っていました。そして話がアベノミクスについて移ると、つい先日の医薬品のネット販売解禁についての楽天・三木谷さんへの批判について話していました。 | ![]() |
■会話をしている人物
プチ鹿島 (お笑い芸人/ニュースを笑いにする芸風で時事芸人と名乗っている。)
荻上チキ (批評家 / 「αシノドス」「シノドスジャーナル」編集長)
南部広美 (フリーアナウンサー)
チキ ほうほう
鹿島 えー、成長戦略ですね。三本の矢の三つ目でしたっけ。
チキ ええ
鹿島 そこで・・・
南部 今から新聞を
鹿島 そうなんすよ。僕そういうのもちゃんと調べているんですよ。・・・えぇ、政府の会議に楽天の会長、三木谷さんが入っていると。
チキ うん
南部 はい
鹿島 で、「既得権益を保護する政策に反対する」と。で、三木谷さんたちが主張したのが、いわゆるお薬ですね。「市販薬をネット販売で買えるように」ということを、まぁ、働きかけているとなんですが。
チキ うん
鹿島 その三木谷さんには我田引水(がでんいんすい / 自分の田んぼにだけ水を引くように、自分に好都合なように取りはからうこと。)という、まぁやっかみというか、見方がつきまとうっていうのがあって。
チキ うん
鹿島 それで僕が思い出したのが12年前の小泉政権のオリックスの宮内さん(宮内義彦 / オリックス株式会社CEO)なんですね。
チキ ほう
鹿島 あの人もナントカ会議って政府に入って、例えば金融とか保険とか、規制緩和っていうお題で、自由になったら以外と「じゃあオリックスが一番、宮内さんが一番儲けてんじゃんか」みたいな、そういうツッコミというかやっかみがありましたよね。
チキ はい
鹿島 この関係って何かに似ているなと思ったら、AVのユーザーとAV監督の関係なんですよね。
チキ ユーザーと監督ですか(笑)
鹿島 三木谷さんとか宮内さんをAV監督だと思ってください。
チキ なるほど
鹿島 僕らはその監督から提供される作品を待っているAVユーザーだと思ってください。でぇ規制緩和。例えば芸能人の美しい美女とかぁ、もっと綺麗な女の子、もっと規制緩和でAV界に参入させろっていう願いがあるわけですよユーザーとして。
チキ うん
鹿島 で実際三木谷さんとか、あの宮内さんとかがね、頑張って口説いて、壁を崩すわけですよ。
チキ はいはい
鹿島 「よーしやった!そのAV見れる!」と思ったら監督が最初にパンツを脱ぐ。つまり利益を受け取るっていう。かなりもう下の。。
一同 ハハハハ!(笑)
鹿島 俺そういう見方が一番しっくりくるんですよね。
チキ うん。まずそれは結果的に見ている方も同じモノを感覚共有できれば、賛同できるわけですね。
鹿島 そうなんです。だから僕がそこで言いたいのは、ただ「じゃあお前、我田引水だ!」とか、「お前が一番政商」。つまり政治家の政に商い、政商(せいしょう / 政府や官僚との癒着により収益をあげる商売人)だとか、オヤジジャーナル(オヤジ発信でオヤジ界だけに響くマスコミ報道や切り口のこと。新聞や週刊誌など。プチ鹿島さんが命名した言葉。)が批判するじゃないですか。
チキ うん
鹿島 そうじゃなくって、でもジュウ(?)は・・・だって僕と三木谷さん平等ですか?平等じゃないですか。だって少なくともその場にいる人と、僕はもうAVを見る側、テレビの向こう側にしかいないわけですから。
チキ ある種の舞台ではね。うん。
鹿島 そこではぁ、もう三木谷さんを、なんかもう、やっかむというか適当なチャチャを入れることしかできない。
チキ うん
鹿島 『ただその代わり三木谷さん!』・・・三木谷さん三木谷さん言っていますけど(笑)。『良い作品を作ってくださいね!』っていうくらいしか僕は求めることはできないと思います。
チキ はいはいはい。途中から何の話かわかんなくなってきましたよ(笑)
南部 アベノミクスでしたよね?(笑)
鹿島 アベノミクスと成長戦略ですね。AV監督とAVユーザー(笑)。
チキ でもまぁその、実際中に入って自分用に変えるっていうのは実は政治参加のオーソドックスであって否定できるものではないわけですね。
鹿島 うんうんうん。そうです。
チキ それこそ、あのぉ橋下さん(橋下徹 / 日本維新の会共同代表 / 大阪市長)のその「小銭稼ぎ」っていう発言もそうだけど、お金を稼ぐこと、あるいは自分の利益を求めること。あるいは、何かの欲望を達成すること、これ否定しちゃいけないことで、
鹿島 そうですよね
チキ だけど、それの・・・本当に参加するのであれば綺麗で潔白で、まぁ皆のことを考えています。そんな人いるわけないじゃないですか。
鹿島 だから、僕ね、昔聞いた言葉でよく覚えているんだけど、個人の利益は・・、あ、「個人の悪徳は公共の利益」って言葉があるんですよ。
チキ ええ
鹿島 つまり自分だけ儲けよう儲けよう。出し抜いて儲けよう儲けようって商売をしたら結局周りの人をねぇ、良いモノを安く売っているわけだから、それは公共の利益になるんだよって言葉で、それを知ったから、例えばじゃあ三木谷さん宮内さんを叩けばいいのかつったら、「じゃあ良いモノ・サービスをこっちにもよこしてよ」っていうくらいしかないんじゃないかな
チキ まぁとりあえず反感を持った人に、手に取りやすい、足元に落ちている石を投げとけばいいって話じゃなくて、なんかこう、「自分の利益の為じゃないか!」って言うと、利益を求めない人しか政治に参加しちゃいけない。それ無理だっていうことに跳ね返ってきちゃうので、そういった言葉のセンスは常に気になりますけどねぇ。
と話していた。
- 関連記事
-
- 憲法学者・木村草太が語る【集団的自衛権行使が違憲となる理由】
- 経済学者・飯田泰之が語る【若者の婚姻率低下の原因】
- 憲法学者・木村草太が語る【首相の靖国参拝と政教分離の論点】
- 津田大介が感動 【落合博満が名球会に入会拒否している理由】
- 憲法学者・木村草太が語る【集団的自衛権と憲法解釈見直しの動き】
- 憲法学者・木村草太が語る96条改正【都合の良いタイミングで実施できる国民投票の危険性】
- 神保哲生が語る【大手メディアがスルーした安倍首相の憲法改正に関する爆弾発言】
- 障害者施設のクドウさんが語る【障害者差別解消法と創価学会の失態】
- プチ鹿島が語る【楽天・三木谷社長をAV監督として考えてみよう】
- 憲法学者・木村草太が語る憲法そもそも論【改憲論への回答】
- 戦場カメラマン・渡部陽一が語る【最大のライバルとなったイラク戦争のガイドさん】
- 戦場カメラマン・渡部陽一が語る【日本アニメが世界を救っている件】
- 山口香が語る体罰指導 『強化コーチの役目はやり過ぎる選手を止めること』
- カラテカ入江慎也が語る『初対面の人と最初に話すべき話題』
- 津田大介が語る『テレビよりラジオに出演した方が寄付金が集まる理由』
コメント
コメントの投稿