青木理が語るカジノ法【そもそも日本の公営ギャンブルが酷すぎる件】

13:59

2014年6月23日に放送されたTBSラジオ「荒川強啓 デイ・キャッチ!」にてジャーナリストの青木理さんが通称カジノ法について話していました。公営ギャンブルやパチンコを加味すれば日本は世界屈指のギャンブル大国であること。公営ギャンブルなんてカジノより数倍ギャンブル性が高いことなどを数字を交えて解説していました。青木理

■会話をしている人

青木理 (ジャーナリスト)
荒川強啓 (フリーアナウンサー)
片桐千晶 (フリーアナウンサー)



青木 ご存知のように「国内でカジノの設置を認めようじゃないか」っていう複合型リゾート施設整備法推進法案。通称カジノ法案ってのが先週の水曜日に衆議院の内閣委員会で審議入りしたんですね。

片桐 はい

青木 で、これ安倍さんも「成長戦略の1つにしようじゃないか」とか、まぁ一部の議員の人たちは「推進しようじゃないか」って賛否が結構あって、今日なんか例えば朝日新聞なんかは社説で、「これは反対だ」と。こう言っているんですね。

荒川 うん
片桐 ええ

青木 でまぁコレちょっと、反対賛成以前に、日本に博打(バクチ)一杯あるじゃんっていう話をしたいんですけど。

片桐 ええ

青木 実は、世界で最大のカジノってはマカオなんですね。

片桐 うん
荒川 うんうん

青木 これカジノの件数が33あって、年間売り上げが2010年で2兆3千5百億円くらい。最近はもっと伸びてて、中国人がお金持ちになっているせいもあると思うんですけど、4兆円と。年間売り上げがね。

片桐 おー。

青木 ちなみにラスベガスってのは60億ドルで、6000億円ね、年間売り上げが。

片桐 あ、そうなんですねぇー。

青木 そうなんです。ところが、日本って公営ギャンブルありますよね。強啓さんもやられるかなぁって(笑)

荒川 うん?いや、なんですか?

青木 公営ギャンブル

荒川 まぁ競馬・・

青木 競馬、競輪、競艇、オートレース、宝くじ。なんてのを含めて、これの年間の総売り上げいくらあると思います?。

片桐 えぇ。もっと多いってことですか

青木 5兆円なんです、5兆円。

荒川 うーん
片桐 へぇー。

青木 つまり、マカオの倍くらい。ラスベガスの10倍くらいになっていると。で、これ以外に、パチンコ。これ事実上の、まぁギャンブルですよね。そのぉ、まぁ一応はギャンブルじゃないってことになっているんだけど(笑)。事実上のギャンブルで、これが20兆円産業って言われているからぁ

片桐 はい

青木 って考えると(笑)。日本に何カ所もカジノがあるみたいな感じと同じようになっているわけですよ。

荒川 うん
片桐 うん

青木 だから「日本はもう世界有数のギャンブル大国じゃないか!?」ってことも言えるわけで、じゃあここにカジノを入れるの賛成反対かってちょっとナンセンスなんじゃかいかって気もするし。もう1つは、これあんまり言うと凄く怒られるので控えめに言うんですけど(笑)

荒川 うん

青木 その、ギャンブルやる人って・・・やったことありますよね?強啓さん。

荒川 はいはい

青木 何のためにやるかって言えば、「お金儲けできないかな」って思う訳じゃないですか

荒川 うん、まぁそうですね。

青木 「ちょっとは儲からないかな」って。

荒川 えぇえぇ

青木 で、どんなギャンブルでもそうなんですけど、その、控除率ってあるんですよ。

荒川 はい

青木 控除率って何かって言うと、専門的に言うとね、賭け事、まぁギャンブルですよね、賭け事を運営する者、つまり胴元ですよね、

片桐 ええ

青木 胴元が掛け金を掛ける者にお金を配分しないで自分が取ってしまう金。まぁつまりテラ銭ですよね。

荒川 うん

青木 親だからテラ銭がある。これがないとギャンブルをやっている人(運営者)って儲かんないわけですよ。だからギャンブルってのは絶対に胴元が儲かるように出来ているわけですね。

片桐 ええ
荒川 うん

青木 だからその取る率のことを控除率って言うんですよ。

荒川 あぁー。物も良いようだね。テラ銭のことを控除率って(笑)

青木 この控除率が高いか低いかってのはギャンブルに参加している者、つまり賭け事をしている者にとっては非常に重要なわけですよ。親がたくさん取っちゃったら勝てる率ってどんどんどんどん減っていくわけだから。

片桐 あー。

青木 大切なんだけど、実はこれ、公営ギャンブル。競馬、競輪、競艇、オートレースって何パーセントだと思います?

片桐 うーーん
荒川 結構控除率しっかり持っていかれるんだよね

片桐 フフ。実感ともなっていますね(笑)

青木 フフ(笑)。だいたい25%って言われているんですね。

荒川 あぁー!やっぱりその位取るんだ
片桐 うーん

青木 だから、1000円賭けると250円はもう取られる。

片桐 うん

青木 だから必然的に負けるように出来ているんですよ。まぁたまに勝ってのは、何て言うかな、その負けた人のをブン獲っているだけで親は儲かっているわけです。

片桐 ええ

青木 まぁだから公営ギャンブルが大体25%。宝くじって大体どれくらいの控除率かわかります?

荒川 宝くじ結構持ってかれてんだよね
片桐 宝くじ、結構じゃないですか

青木 宝くじはね、50%。

荒川 うわぁ!(笑)
片桐 えぇー!半分!

青木 ただし、宝くじの場合は、持ってかれるんだけど、そのお金が色んな所の・・

荒川 地方のね

青木 地方の財政に回ったりしているから、まぁ、別にぼったくられ・・まぁギャンブルとしてはぼったくりなんですよ。ただ、それが色んな事に利用されているので、まぁ良いじゃないかってことなんだけど。ギャンブルとしては、まぁ勝てないギャンブルなんですよ。

片桐 ええ

青木 で、パチンコは大体10から20%位って言われている。

片桐 はい

青木 で、まぁ一部の分析だと12%位じゃないかって言われているんだけど、ただこれ店によって違うので・・。

片桐 うーん

青木 ってことは、賭けている人にとってだけで言えば、公営ギャンブルよりもパチンコの方がまだ勝てる可能性が高いという・・。

片桐 おー。

青木 で、カジノなんですが、果たしてどうかと。片桐さんどう思います?

片桐 結構取られるんじゃないんですか?

青木 と思うでしょ?でも実はカジノってね、カジノで一番、その、お金を賭けるって昔国会議員が全部お金スッちゃいましたみたいな・・・バカラってのがあるんですね。

片桐 ええ

青木 バカラって基本的には丁半博打ですよね。これが大体・・カジノによって若干違いますがルールが決まっていますから、大体ね、控除率ですよ?、1.2%から1.5%って言われているんですよ。

片桐 へぇーー!低いですねぇ!

青木 低いんですよ。ブラックジャックが、やり方によるんですけど、きちんとやれば、つまりルールをちゃんと知っていてやれば大体1%。

片桐 へぇー!

青木 で、下手でも5%位って言われているんです。

片桐 はい

青木 で、ルーレットが2%から5%くらい。つまり大体5%以内なんです。

片桐 そうなんですねぇ!

青木 つまり、賭け事としては日本の公営ギャンブルってのはボッタクリ博打。勝てるわけがない、こういう事になるんです(笑)。

片桐 ええ

青木 挙句の果てに、例えば競馬は農水省、競輪、オートレースは経産省、競艇は国土交通省、宝くじは総務省、スポーツくじは文部科学省、パチンコは警察の天下りの権益になっているわけですよ(笑)

片桐 ええ

青木 つまり国が親元になって、ちょっとこの控除率は酷いんじゃない?っていうボッタクリ博打をしているという見方もできるわけですよね。

荒川 見方もできる。

青木 見方もできるってことですよ。そう考えると、カジノの方がもしかして良心的?っていうことも言えるわけですよ(笑)

荒川 フフフフ!(笑)
片桐 えぇーー!

青木 だからぁ、まぁもちろんカジノが入ってくると治安が悪くなるとか、間違いなくある。僕、韓国に居たので毎日のようにカジノ行ってたんですよ。

片桐 あ、そうなんですね!(笑)

青木 はい、行ってた(笑)。だいぶ貯金してきましたけど、中毒性もあるし、それから色々と悪いところも沢山あるっていうのも事実なんだけど、まぁそういう議論をする前に「日本の現状を、ちょっと公営ギャンブルはもう少し賭けた人に換金してくれませんか?」ってのを(笑)。まぁ僕もギャンブルが好きな人間としては言いたいなと思うんです、はい。


と話していた。
 
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