小西克哉『安倍政権は中国軍を利用してセックススキャンダルを隠ぺいした』

23:12

2013年2月12日(火)に放送されたTBSラジオの『荒川強啓 デイ・キャッチ!』で、国際ジャーナリストの小西克哉さんが先日発生した中国軍によるレーダー照射問題について話していた。小西さんが疑問点として投げかけたのは、問題を公表したタイミング。中国軍によるレーダー照射は民主党政権時代から何度か行われていたことは既に発表されている。では何故、安倍政権はこのタイミングで緊急記者会見を開いたのか?という話です。小西克哉


■会話をしている人

小西克哉(国際ジャーナリスト / 国際教養大学客員教授)
荒川強啓(フリーアナウンサー)
片桐千晶(フリーアナウンサー)

 
小西 あのー、そこでですね、私としてはちょっと謎が浮かんだんですよね。

荒川 ええ

小西 つまりその、えっとー、2回最低限、安倍政権になってから、この自衛隊の艦船やヘリに対してのレーダー照射があったということですが、え、それを公表したのが先週の火曜日。

荒川 うん
片桐 はい

小西 2月、えー、2月の8日であったと、いうことですね。でー、恐らく解析に時間がかかるというのは確かにそうだろうと思うんですが

荒川 はあ

小西 でも1つなんかは1月19日ですからね。もうほとんどだってぇ、2週間3週間経っているわけですね。

荒川 うん

小西 その後でてきているのは、『いや実は民主党政権でも同じようなことが、レーダー照射があったんだ』、ということが報道されていますよね。

荒川 うん

小西 だけど民主党政権ではそれを、いわゆる中国側に抗議するということをしないで、つまり政治判断でそれは控えてきた。

荒川 うん

小西 えー、で安倍政権でも実は先月の19日、、、グンッ!(咳払い)、最初に照射された段階ではそれを公表しなくて、2回目の30日の事について2月8日、に公表するということになった。

荒川 はあ

小西 恐らくこれはまぁ、グンッ!(咳払い)、まぁ最低2回あったわけですから、1回目はいろいろ例えば逡巡(しゅんじゅん/決断できないさま。ためらい。)したかもしれないけど、2回目は堪忍袋の緒が切れたのかもしれない。でもそれでも5日6日かかっているわけですね。

荒川 はあ

小西 じゃあ何故それを火曜日の夕方の時点、先週の火曜日の夕方の時点で公表するに至ったのか?それも緊急防衛大臣記者会見ということですよねぇ

荒川 え?何かあったんですか?

小西 だからそこでね、何故じゃあ安倍政権が、急いでなにか決定させる要因があの火曜日にあるのかどうかという事を考えたわけですよ。

荒川 ほうほう!何が見えました!?

小西 ひとつ火曜日の朝というのはね、例えば私ほら、デイキャッチあるから色々ニュース頻繁にチェックするんですけど

荒川 はい

小西 もうねぇ、ワイドショーとか政治ネタでは一番話題になっていたのは、安倍政権のスキャンダルですよ

荒川 えっと何だっけ?

小西 徳田政務官。(自民党の徳田毅衆院議員

荒川 あーあーー!!

小西 いわゆるセックススキャンダルでもって・・

荒川 10代の女性に・・未成年の女性に酒を飲ませて、それでもって性行為に・・

小西 レイプをしたと、いうことで、それについての記事が、その週の週刊文春に出ると。

荒川 あったあった!

小西 いうことが、、火曜日だから僕らまだ見てないわけですよ

荒川 うん
片桐 うん

小西 だけどそれ・・・出るということを受けて彼はもうその前の日に早々と辞意を表明して、官房長官はそれをOKするわけでしょ

荒川 うん
片桐 はい

小西 つまり徳田、元政務官のスキャンダル朝みんな出ているわけですよ。

荒川 ええ

片桐 週刊新潮ですね、はい。

小西 週刊新潮。それがね、そのスキャンダルが夕方の、この、いわゆる防衛大臣、小野寺防衛大臣の緊急会見、中国のレーダー照射事件で一気に消えるんですね。

荒川 うーーん、そこは疑ったのね!

小西 これはねぇー、いや偶然かもしれません。偶然かもしれないけど、僕が言いたいのは中国がレーダー照射をしたのは中国の意思でやっていると思うんですよ。やってないわけがない。

荒川 うん

小西 中国軍は軍規が乱れていますからね、ハッキリ言って。毎日の金子さん(金子秀敏/毎日新聞の専門編集委員)なんか書いてらっしゃいますけど、中国は習近平(しゅうきんぺい/中国の最高指導者)の名前でもって禁酒令ださなきゃいけないくらい酔っぱらっているんですよ、兵隊さんが。

荒川 はあはあはあ

小西 だから何するか分かんないですよね。

荒川 うん

小西 だから分かりませんよ?恐らくこれは中国のトップの意思でもってレーダー照射したとは到底考えにくい。それまでに公明党の山口さんが行って安倍さんの親書を受け取って、それで段々と和解ムードになりつつあった時に、トップの判断で、逆にそれを踏みにじるようなことはやらないでしょう

荒川 やらないね

小西 これは軍の恐らく、勝手にやった・・

荒川 現場のね

小西 現場の暴走だろうというのが一番妥当な説明ですよね

荒川 あぁ

小西 でもそれを受けた発表というのは今度は安倍政権側にボールは来るわけですよね

荒川 はいはいはい

小西 その発表を、恐らく直後にすることもできるし、1ヶ月後にすることもできるし、それから、他に日中関係がとんでもない時の駒として弾としてとっておくこともできる。

片桐 うん

小西 でも恐らく安倍政権は火曜日の、先週の火曜日というタイミングを選んだ。この政治的判断は中国の判断じゃなくて安倍政権の判断。

荒川 うーん

小西 で、偶然かもしれないけどスキャンダルというのは見事に消えました

荒川 消えたねぇ、そういえばねぇ。

小西 これはねぇ、まぁいわゆる何て言いますかね、えー、スピンコントロール(政治的情報操作)の教科書通りの、いわゆる情報の開け方。あぁー、という風に言っても、恐らくそれ以外の説明ではなかなか説明できない事柄の方が多いんですよね。

荒川 昨日の、経済ジャーナリストの町田さん(町田徹)も『一国の総理が取り上げる。そんな問題じゃない』って言ってたんですよ。この照射問題は。

小西 僕はコレ大問題だと重いますけどね。

荒川 いやいや、『現場で処理できるはずだろう』と。

小西 あぁ。なるほどなるほどなるほど。

荒川 『大統領とか総理大臣が出てくるような問題じゃない。もっと下の方で処理できるはずだ』と。

小西 だから僕はね、タイミングを選んだってのはコレは政治的なタイミングであってね、コレは良い悪いは別にしてね、安倍政権はこの非常に大事な弾を、恐らくスキャンダルとぶつけるという政治判断をしたんだろうという仮説を立てているんですね。

荒川 なるほどぉ。面白い。

小西 それは、恐らく中国にとっては痛いところ突かれているんですよ。でもね、このタイミングで出さなきゃいけない安倍政権は辛いなぁと思いますね。

荒川 すごい!面白い!

小西 もっととっときゃ良かったのに、こんな弾。


と話していた。
 
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