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鈴木敏夫が語る【踊る大捜査線を観て感じた俳優たちの違和感】

01:47

2013年5月14日に放送されたTOKYO FM「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」にて、昨年早稲田大学で行われた講演「プロデューサー特論」の模様が放送されていました。その講演の中で鈴木敏夫さんが話していたのが、最近の役者さんのセリフの喋り方を観て気付いたことについてです。鈴木敏夫
■話をしている人

鈴木敏夫 (映画プロデューサー / 株式会社スタジオジブリ代表取締役)
安藤紘平 (早稲田大学国際情報通信研究科教授)
川上量生 (株式会社ドワンゴ 代表取締役会長)



鈴木 今日ここに来るときにも・・・というのか朝からずーっと思っていたんですけど、最近ずーっと考えていることがあって。あの、必要があってね、要するにこの間、日本の映画、とかドラマをね、ちょっと集中的に見たんですよ。というのは声を選ばなきゃいけないでしょ。どういう役者さんがいるのかなぁと思って。ほいでやっててね、ある時ぃ、まぁ宮崎駿にも色んな人の声を聞いてもらって・・・ほれでねぇ、そしたら彼がね、まぁ実は言いだしたんですけど、「なんで皆ね・・」いや日本の役者さんですよ?「なんで皆こんなに日本語を喋るのゆっくりなの?」って言いだしたんですよ。ほれでぇ、まぁそれはね、何となく実は僕も感じてた。とにかく、あのぉ、まぁ僕なんかはね、長く生きてきているお陰でね、昔の映画で皆が日本語を早く喋っていた時代ってのを知っているんですよ。ところが、物凄く遅くなっているんですよ。しかも、ね、あのもう1つ大きな特徴。滑舌(かつぜつ)が悪い。あのぉ、引きずるように喋るんですね。「(ぼんやりとしたメリハリのない言い方で)それは違うんじゃないかなぁ」とかね。ほれで余計な息を抜くんですよね。これも特徴。何でこんなんなっちゃったのか?って。こういう事考えるの、僕好きなんですよね。

鈴木 ほれでついでに言うと、セリフの長さに、あぁ、セリフを喋るのを遅くなることによって今のテレビドラマ、映画がどうなっているかっていうと、役者さんの動きも鈍くなってる。

安藤 うんうん

鈴木 これ明らかにそうですよねぇ。僕はこれある時にも僕言ってたんすけど、『踊る大捜査線』の第1部ってのを観た時にね、そのぉー、非常に面白かったんですよ? 端的に言うとね、こういうシーンがあったんですよ。あの、青島警部と、それからあのぉー、もう一人警視庁に戻った・・

安藤 ギバさんの、ギバさんのやっているやつ

鈴木 ギバさん、ギバちゃんがやってるやつ。そうすると僕はぁ、あの、テレビシリーズは観ていなかったんですけど、その第1話を見ながら面白いと思いつつ、あるシーンに着目したんですよ。ほんでそれは何かって言うとですね、あのぉー、青島警部が警視庁に戻ったギバちゃんのことを怒るんですよね。で怒る時にですねぇ。どうもテレビシリーズでは、『俺は警視庁に戻ったら改革をする』と。ところが再び警視庁の人として現れた彼は改革するどころか、そこの元のね、ところに染まっちゃって、えぇー、前より酷くなってる。・・・その男と再会した時に、その自分の怒りを青島警部がですねぇ、物凄くきちんと言葉で説明したんですよ。

安藤 うーーん

鈴木 これねぇ、普通だったら、これまでの映画・漫画・芝居、描き方は全部ただ一つでしたよ、その時の再会ってのは。絶対会った途端相手の胸ぐらを掴んで殴る。これがね、日本だろうが世界だろうが皆がやってきた方法。ところが対面して自分の怒りを丁寧に言葉で論理的に説明するっていう、フフフ(笑)。

安藤 うん

鈴木 これ何なんだろうと思ったんですよね。要するに人間における動物性ってどうなっているのかな?ってことなんですけどね。

安藤 うん

鈴木 だから僕はもう1つ言うと、あん中に出てきた老刑事。いかりや長介さん。

安藤 いかりやさん。うん。

鈴木 ほれでね、刑事って言えば、まぁ僕なんかもねぇ、それこそ色んなものを観てきて、やっぱり強烈に印象に残っているのは黒澤の映画に出てきた老刑事たちですよ。

安藤 うん

鈴木 そうすると、そこでの老刑事たちってね、まぁー、夏だったら暑くてね、扇子をピチャピチャピチャって暑くてしょうがない。しかも人のやってことを追いかける商売でしょ。まぁ観ててね、ホント刑事って嫌な商売だなってことが伝わってくる映画なんですよ、黒澤の映画は。

安藤 うん

鈴木 そうするとそれは何か?っていうとね、映画なのに臭いまで立ちこめてくる。

安藤 うん

鈴木 ほうすると黒澤が何をやろうとしたかってのは、物凄くよく分かるんですよね。人間を描きたい。そしてその臭いまで、その画面に立ちこまらせたい。ところが、その今のぉ、えー、いかりや長介のやった老刑事ってのは、まぁ実に若者にとって都合のいい老刑事。

安藤 うん

鈴木 まず第一に加齢臭がしないっすよね(笑)。加齢臭ってのかな(笑)

安藤 フフフ(笑)

鈴木 それからぁ、今のね、刑事特有の臭み?何にも無いんですよ。ほうするとねぇ、あぁこんな刑事がいたらホントは良いよねっていう理想?だけれども、僕なんかに言わせると「こりゃ刑事じゃないよなぁ」なんですよ。ほうすると、だけど、観ていると分かったのは、『今の若い人たちが何を考えているか』ですよね。

安藤 うんうんうん

鈴木 ほうするとねぇ、一体どこに近づいているんだろう?ってことなんですけどね。うーーーん。宮崎駿なんかもぉ、まぁ高畑勲もそうすけども、やっぱりねぇ、あ、ある種ね、まぁ本人たちこんなこと言うとどう言うか分かんないけど、えぇ、手で描いた絵でありながら血を通わせたい。

安藤 うん

鈴木 しかも臭いも立ちこまらせたい。そういう事を考えて作っているからなんですよねぇー。


と話していた。
 
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